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インターバル速歩トレーニングの生活習慣病予防効果|キーワードでみるインターバル速歩の効果 インターバル速歩で予防! 改善! 生活習慣病予防・熱中症予防・下肢筋力の向上

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インターバル速歩トレーニングの生活習慣病予防効果

私たちは、中高年(平均年齢66歳)を対象に、4か月間のインターバル速歩トレーニングによる体力向上が生活習慣病指標に与える効果を検証しました。 生活習慣病指標とは、1)最高血圧>130 mmHg または最低血圧>85mmHg、2) 空腹時血糖>100mg/dl、3) BMI>25kg/m2、4) 中性脂肪>150mg/dlまたはHDLコレステロール<40mg/dlの4項目の診断基準について、1つ該当すれば1点加算、したがって4項目すべて該当すれば4点満点とした診断基準です。
解析にあたり、まず、被験者を初期体力に応じて被験者を男女別に、最高酸素摂取量を基に、低体力、中体力、高体力の3群に等分し、トレーニング前に最高酸素摂取量と生活習慣病指標を比較しました。次に、それらの値に対するトレーニング効果を比較しました。その結果、図A&Bで示すように、男女ともトレーニング前に体力が低い被験者ほど生活習慣病指標が高く、さらにトレーニング後に最高酸素摂取量が増加すると、その増加に比例して生活習慣病指標が改善しました。

Morikawa M, Okazaki K, Masuki S, Kamijo Y, Yamazaki T, Gen-no H, and Nose H: Physical fitness and indices of lifestyle-related diseases before and after interval walking training in middle aged and older males and females. Br. J. Sports Med 45: 216-224, 2011.

図2に体力別に各生活習慣病項目該当者数を全被験者に対する比率で表します。その結果、トレーニング前には、男女とも高血圧症の被験者が全体の60-80%、高血糖が50-80%と高く、それに、肥満、異常脂質血症が続きます。これら罹患率は低体力の被験者ほど高いことがわかります。ところが、トレーニング後には、それぞれの診断基準に該当する被験者数が、高血圧症、高血糖症、肥満症がそれぞれ30%低下しました。一方、高脂血症では顕著な改善を認めませんでした。以上、トレーニングによる体力向上は、生活習慣病指標のうち、特に、高血圧、高血糖、肥満を改善することが明らかとなりました。

Morikawa M, Okazaki K, Masuki S, Kamijo Y, Yamazaki T, Gen-no H, and Nose H: Physical fitness and indices of lifestyle-related diseases before and after interval walking training in middle aged and older males and females. Br. J. Sports Med 45: 216-224, 2011.